子どもに障がいがあった場合、親が気になることの一つとして自分が無くなった後のことがあると思います。
「親亡き後」について不安を持っている親は実に9割ほどと言われ、絶対に避けては通れない道です。
そんな時に備えて出来ることを早い段階からやっておきましょう。
財産管理
知的障がいのある方に対して、詐欺などの行為をする方もいますし、詐欺まではいかなくても合法的なやり方をする人もいます。
例えば新聞などの契約関係です。一般に出回っているものは抵抗感が無く、情に訴えかけるようにして契約させるといったことで問題にもなっています。
これらを防ぐためにある制度として後見人制度があります。
後見人制度には成年後見人、保佐人、補助人があります。これを利用するには家庭裁判所に申し立てて選任してもらう必要があります。
費用は裁判所が被後見人の財産によって決定されるので、一概にいくらかかるという事は出来ませんが、家庭裁判所に申し立てするための書類作成および申請業務で10万円前後かかり、別に財産や管理業務量によりだいたい月1万円から2万円くらいかかる方が多いようです。
財産が全然ない方のための制度もあるので、後見人制度を利用できないからどうしようと悩むことなく、まずは弁護士や司法書士などに相談してみると良いでしょう。
住居
住居に関しては持ち家か、賃貸かによって変わってきます。
持ち家
親の生前から家を建てている場合やマンションを購入している場合は家賃を気にしなくて良いのはありがたいですね。
しかし、固定資産税や修繕積立、マンション管理費といったものを考慮しなくてはなりません。
つまり結局はかなりの金額がかかってしまいます。その場合はどのようにしたら良いのでしょう?
答えは生前からしっかりと支出を把握することです。その上で必要な金額を用意し、その分の支払いを出来るようにしておく必要があります。
その際、いったい子どもはどれくらいの収入があるのでしょうか?
労働収入ではどれくらいの収入があり、障害者年金はどれくらい貰えるのか確認しておくようにしましょう。
賃貸
賃貸の場合、毎月の家賃を払っていかなくてはなりません。その場合は口座引き落としなら口座の変更が必要になるし、名義を変更した場合はそのまま住み続けられるのかも確認しておかなければなりません。
数年経ったらアパートが解体される可能性もあります。その場合は新しくアパートを探さなくてはなりませんが、どのようにして見つけることが出来るのでしょう。
もしもの時のために、ちゃんと対応してくれる人を用意しておくようにしましょう。
サポート
親が亡くなった後は誰が子どものことを支えてくれるのでしょうか?
兄弟が見てくれると言ってくれれば良いですが、兄弟姉妹も家庭を築いていることでしょう。その場合は配偶者のことを考慮しなければなりません。
特に昨今は兄弟だからと言って全く面倒を見たくないという事をよく目にします。当然の様には期待してはならないと思います。
その場合は自治体や民間などの施設を早い段階から見学などをして入所できるか把握しておかなければなりません。
しかし、人気の施設は希望者が多く、空きがあるかはその時次第になってきます。
まずはどのようなサポートがあるのか役所などで確認しましょう。
収入
労働収入
障がい者の収入と言えば就労事業所でのわずかな工賃と障害者年金です。
A型就労では最低賃金が保障されているので月8万円程もらうことができ、B型就労では月1~2万円程です。
障害障害者年金
障害者年金を貰うこと出来れば1級で年間100万円ほど、2級でも80万円ほど貰う事ができます。
特別障害者手当
特別障害者手当とは、精神または身体に重度の障害があり、日常生活において常に特別の介護を必要とする人に対して支給される、重度の障害のため必要となる、精神的または物質的な特別な負担の軽減のための制度です。
支給の対象は精神または身体に重度の障害を持ち、日常生活において常に特別な介護を受ける必要がある状態にある在宅の20歳以上の人です。
支給額はひと月当たり27,350円となっています(令和2年4月時点)。
しかし所得制限があるため注意が必要です。
最後に
人は生きている以上、いつかは亡くなります。その時にこうしておけばよかったとならないようにしっかりと考えましょう。
まずは子どもが困らないように資産運用がお勧めです。
生まれた時から障がいがある場合、1歳過ぎくらいから療育手帳や身体障害者手帳を取得することが出来ることが多いです。
その場合特別に手当をもらうことが出来るので、児童手当を合わせて資産運用をしていくことをお勧めします。
今の時代は簡単かつ確実を言って良いほど資産を増やすことが出来ます。今はNISAといった非課税の資産運用も出来ることからより一層将来のために備えやすい環境になりました。
子どもや自分たちのために少しずつ前へ進んでいきましょう。
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